自分や家族が病気になると、不安や心配がどんどん重なっていきますよね。
私も、指定難病になった時、これからのことを悲観したり、
身体だけではない、ほかの心配事も出てきて、辛い思いをしました。
そのひとつが、これからかかるお金の心配でしたが、
そんな時、強い味方になってくれたのが『公的医療保険』でした。
そこで、病気にかかるお金の心配は、
まず『公的医療保険』を知って、上手に使いこなしながら、
ぜひ!お金の心配を減らしてみてください!
- 自分が、どの公的医療保険に属しているのか
- 病気になったとき、どの助成や給付制度を使えるのか
- 申請する方法
- 初期費用をおさえる方法
自分が加入している公的医療保険の確認
自分が加入している『公的医療保険』の種類ってわかりますか?
一口に『 公的医療保険 』と言っても、いろいろ種類があるんですよ。
まず、この種類の確認が大切です!!
確認方法
従来の健康保険証
国民健康保険…左上に「国民健康保険」と記載されています
国民健康保険以外…「保険者名称」というところに、記載されています
マイナンバーカードの保険証( マイナ保険証)
「マイナポータル」からログインすると、確認が可能です
*マイナポータル(デジタル庁)
なぜ、種類の確認が必要なの?
公的医療保険の種類によって
- 受けられない助成や給付制度がある
- 請求方法、申請先が違う
いざという時、あせらず、スムーズに使うために、確認しておくことをオススメします。
意外な注意事項
次にあげることにも、注意 が必要です。
- 健康保険証を、保管している場所はわかりますか
- 期限切れをしていませんか
これは、ありえない話ではないんですよ!!
いざ使おうとしたら、保管してある場所が思い出せないとか、なくしてしまったとか。
お給料や年金、口座などから引き落としになっている場合は、心配ないのですが、
自分で、保険料の支払いをしている方は、忘れずに支払いをすませているか。
*国民健康保険は、1年間の保険料を、一括で支払う方法と、
10回に分けて払う方法がありますので、気をつけてくださいね。
注意 が必要ですよ。
保険料を払い忘れて、その権利がなくなっていた。
そんなことも、ありえる話なんです。
これらのことがないように
[どこに保管をしてあるか、期限は切れていないか]
を、いま一度確認してくださいね。
ここまでで
・自分の公的医療保険の種類
・意外な注意事項
が、わかったところで、
次は『公的医療保険制度』について、理解を深めちゃいましょう
自分が、実際に受けられる給付や、申請先を、いち早く確認したい方は
公的医療保険制度について
ちょっと固い内容ですが、大切な部分ですので、
よかったらお読みくださいね
公的医療保険制度とは
「公的医療保険」とは、
すべての国民が必ず加入することが義務付けられています。
そして、「公的医療保険制度」とは
病気やケガで、医療機関を受診した時、医療費の一部を負担してくれる保険制度です。
《 公的医療保険制度の特徴 》
- 国民皆保険
国民全員を、公的医療保険で保障している。 - 「フリーアクセス」制度
どの医療機関でも、どの医師の医療でも自由に選べて受けられる。
世界では、登録した医療機関を、最初に受診しなければいけない、という国もあるのです。 - 現物(医療サービス)給付
一部の負担のみで、診療や手術、注射や薬などの
医療サービスを受けられる仕組みです。 - 安い医療費負担で高度な医療が受けられる。
- 社会保険方式を基本としつつ、皆保険を維持するために公費が投入されている。
(3割自己負担なら、残りの7割を公的医療保険制度で負担)
公的医療保険の種類と申請する窓口(それぞれ違います)
では、実際にご自身の『公的医療保険』をもとに、
申請する窓口を確認してみてください。
国民健康保険
⒈ 国民健康保険
特定の企業に属していない人 自営業、無職など
市町村が運営する医療保険制度
窓口…各市区町村役場の窓口
⒉ 国民健康保険組合
ある一定の職業(建設、美容、医療、料飲、衣類など)のものが、
業種ごとに集まって加入
健康保険( 被用者保険、社会保険 )
⒈ 健康保険組合
会社員 大企業の従業員等が加入
窓口…各健康保険組合
⒉ 協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険 )
健康保険組合がない企業の従業員等が加入する
窓口…協会けんぽ各都道府県支部
① 船員保険
船員
窓口…全国健康保険協会 船員保険部
② 共済組合
公務員、教員職
窓口…各共済組合
後期高齢者医療制度
原則75歳以上の方が加入する制度
(75歳以上もしくは65歳以上で障害を持つ高齢者が加入する)
窓口…各市区町村役場の窓口
健康保険料(税)の納付が困難な場合
国民健康保険(国民健康保険制度)は、
- 職場の健康保険(被用者保険)に加入していない方と、その扶養家族
- 後期高齢者医療制度に該当されている方
- 生活保護を受けている方
以外が、原則として加入する医療保険なのです。
しかし、失業や営業不振など、何らかの事情で、国民健康保険料(税)を、
- 納期内に納付することが困難
- 滞納保険税を一括して納付することが困難
このような方は
国が定める『軽減制度(法定軽減)』や、
各市町村役場が定める『申請減免制度』という
減免制度 があります。
ぜひ、そのままにしたりしないで
国民健康保険を担当する窓口に相談してみてください。
ご自身にあった制度を案内してくれますよ。
公的医療保険の給付内容について
主な給付内容は、次のようになります。
医療給付
* 療養の給付
病院などの医療機関で、被保険者証(70歳以上の人は高齢者受給省も)を
提示すれば必要な医療が受けられます。
被保険者の年齢 | 医療費の自己負担の割合 |
6歳未満 | 2割負担 |
6歳以上満69歳まで | 3割負担 |
満70歳から満74歳まで | 2割負担 ただし現役並みの所得がある人は3割 |
満75歳以上 | 1割負担 ただし現役並みの所得がある人は3割 |
* 入院時食事療養費
入院した時の食事代のうち、一食460円を超える金額を給付されます。
※ 低所得者は、一食につき210円
(低所得者で、90日を超える入院の場合は、一食160円)
(特に所得の低い低所得者…70歳以上 の場合は、一食100円)
* 入院生活療養費( 65歳~ )
65歳以上の人が入院する場合、
入院した時の食事代と、生活にかかる費用で、一定額を超えた分が給付されます。
一食460円+一日住居費370円 を除いた部分が給付されます。
※入院時生活療養(Ⅱ)を算定する保険医療機関では、一食420円
低所得者は、一食につき210円+一日住居費370円
特に所得の低い低所得者は、一食につき130円+一日住居費370円
老齢福祉年金受給者は、一食につき100円+一日住居費0円
※ 難病等の患者さんの負担は、食事療養標準負担額と同額です
* 高額療養費( 自己負担限度額 )
医療機関や、薬局の窓口で支払った医療費が、
1か月の自己負担限度額を超えたとき、超えた分の給付を受けられます。
現金給付
* 傷病手当金
被保険者本人が、業務外の病気やけがで療養のため、仕事を休んで、
その間、給料が支払われない、または給料が減額されて、
その支給額が傷病手当金の給付額より少ないとき、
生活費を保証するため支給される給付です。
連続して3日以上休んだ、4日目から
1日につき、直近12か月間の標準報酬月額の平均した額の
30分の1に該当する額の3分の2が受けられます。
支給開始日から、1年6か月の範囲で給付が行われます。
注意!!
国民健康保険の方は基本『傷病手当金』は受けられません。
(ちなみに。。出産手当金も受けられません)
※ 今現在(2023年1月現在)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため
国民健康保険加入者で、新型コロナウイルスに感染、
または発熱等の症状があり感染が疑われて、
療養のために働くことができなかった方に対して
一定の要件を満たす場合、傷病手当金が支給されるそうです。
※ 事業主の方は対象外です
各自治体に確認をしてみてください。
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