難病・指定難病の認定を受けると
公的医療保険制度や指定難病医療費助成制度を使って、医療費を軽減させることができるのですが、
病状によっては、働くことがむずかしいために、
経済的な不安を感じている方も、なかにはいらっしゃると思います。
病気の治療をしながら、日々の生活も、まわしていかなくてはいけないですからね。
その心配を抱えながら、病気と向き合っていくことは、とても大変なことです。
そういうとき、障害年金という選択肢 を考えてみるのも、ひとつの方法だと思います。
私自身も、一時期、障害年金を受給していたことがありました。
ここからは、
私の経験談を紹介しながら、
障害年金のことについて、書いていきたいと思います。
- 障害年金の受給要件について
- 初診日とは
- 障害認定日とは
- 受給までの道のりで大切だと思ったことについて
障害年金の受給要件について
まず大前提で、年金を払っている方でないと、申請できません。
障害年金は、国から支給される公的年金のひとつなのです。
国民年金に加入していた方は「 障害基礎年金 」
厚生年金に加入していた方は「 障害厚生年金 」
として、請求できますよ。
障害基礎年金は、1級または2級の障害、
障害厚生年金は、1級、2級、3級の障害に該当した場合受給できます。
『 障害年金の等級 』は、
国民年金法・厚生年金法政令別表の「障害認定基準」によって決められます。
参考:日本年金機構(国民年金・厚生年金保険 障害認定基準)
身体の部位や、症状ごとに、細かく定められているんですよね。
あまりの細かさに、自分がどれに該当するのか、よくわからなかったです。
それとひとつ、障害年金において、
とても重要 なのが『初診日』なので、そのことも、少し書いておきますね。
初診日について
障害年金の支給要件の中に、
「 障害の原因となる傷病が発生する前に、年金保険料を一定期間納付していること 」
とされているので、傷病の初診日をはっきりさせる必要があるのです。
この「 初診日 」を証明する書類として、
初診時の医療機関が作成した受診状況等の証明書や、診断書をご提出しなければならないのですが、
私の場合、初診でかかった病院が、すでに 閉院 していました。
そして、次に紹介されて通っていた病院も、先生の退任にともなって、
そのまた次の病院を、紹介されることになったのです。
こうして「 初診日 」を証明してもらう病院が、
3 個目の病院で作成してもらう、という経緯がありました。
ちなみに私は、
どのように「 初診日 」を証明していただいたかというと。。
最後に紹介された病院を受診するときに持参した「 紹介状 」の中に、
初診日がわかる記載が ありましたので、
新しく主治医になった先生に、その日付を書いていただけることになって、
この「 初診日の証明 」は、クリアしました。
このように、「 初診日の証明 」をしてもらうことが、
ややこしかったり、難しい場合もあります。
ここで、注意 なのですが、
私と同じ条件でも、必ず書いて証明していただける、とは限りません。
その病院の規則や規定があると思いますので、
病院や主治医に、一度相談してみるといいと思います。
そして、相談をする際に、
・自分で集められる資料があったら、集めておく
例:転院前の病院に行って、証明するものを書いてもらうとか
・自分が持っている資料を集めておく
例:診断書のコピーなど
自分では関係ないかな?と思われるものでも、
できるだけ多くの資料を集めておくと、
中には「 証明の資料として有効なもの 」もあるかもしれませんので、
用意しておくといいと思います。
そして、もうひとつ重要 なのが『 障害認定日 』です。
障害認定日について
障害年金は、障害の状態になっても、すぐに受給できるわけではないのです。
「障害認定日」といって、
障害年金の支給を受けることができる、障害の状態であることを認定する日。
言いかえれば、『この日から、障害年金を請求できますよ』
というものがあります。
原則、初診日から1年6ヶ月以上経過をしている、
または、初診日から1年6ヶ月以上経過前に、病気やケガが治った日(症状固定日)
とされています。
特例や、そのほかにも細かく取り決めがありますので、詳しくはこちらを参照してください。
日本年金機構 : 障害年金の初診日証明書類のご案内
日本年金機構 : 障害年金のご案内
ちなみに、この障害年金は、受給しながら働くこともできます。
受給までの道のりで大切だと思ったこと
まず最初に言えるのは、素人だけでやるのは大変です。
私は、障害年金専門の社会保険労務士さんがいらっしゃる事務所に
『 障害年金申請代行 』をしていただきました。
( 日本年金機構や 年金事務所ではありません )
4-1 の障害年金の受給要件についてで書いた『 初診日 』の件から、
どうしよう 。。。わからない 。。
という状態だったのと、
そもそも自分が、障害年金を受給できるのか?
「 障害認定基準 」(参考:日本年金機構)をみましたが
自分が当てはまっているのか、よくわからない、という状態でもあったからです。
このことから、自分だけで行うのは不可能に近い 。。
と判断して、専門家にお願いすることにしました。
そして、専門家にお願いをするのであれば
⒈ 病気に関することを、初めから思い出して整理しておくことと、
⒉ 資料を集めておくこと
このふたつを準備しておくこと、オススメします。
⒈ 病気に関することを、初めから思い出して整理しておくこと、とは
・いつから具合が悪くなったのか
・初めて病院にかかった時期( 初診日 )
・その病院の名前
( その時の病状も思い出せるのなら、病状も )
・指定難病が認定された年月
・今の病状
病状、自覚症状、治療内容( 点滴、注射、薬、入院など )
これらを書き出しておくといいと思います。
そして、⒉ 資料を集めておくこと、とは
・初診日がわかるもの
例えば、その時に診断書を書いてもらっているとか
・治療計画書をもらっていたとか
・検査データーのコピーとか
・領収書など
初診日は、新たに、証明書や診断書を作成してもらわないといけないのですが、
自分であらかじめ把握しておくためと、
何か資料があったら、今後の証拠にもなり得ますので、探しておくのもいいと思います。
(病院も、かなり以前の情報ですと、病院のデーターに残っていないこともあり得るので、
これらの資料があれば証拠のひとつになります)
そして、近年の検査データーをそろえておくといいです。
この資料をもとに、「障害認定基準」にあてはめて、障害年金が受給できるかどうか判断しますので、
集められるだけ、集めておくといいと思います。
注意!!
『障害年金申請代行』を頼むと、もちろん費用が発生します。
初回の相談は無料でも、その後依頼料金がかかりますので、注意してください。
各事務所によって、かかる費用はさまざまです。
本格的に依頼するまえに、どのくらい費用がかかるのか、いつ支払い期限はいつなのかなど、
しっかりお聞きになった上で、契約することをオススメします。
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